クリニック・ハイジーアは、PMS/PMDDを根本治療

女性を悩ませる低血糖症プロゲステロンとインスリン抵抗性

月経のある女性のカラダは、エストロゲン(=卵胞ホルモン)とプロゲステロン(=黄体ホルモン)という二つの女性ホルモンに毎月支配されています。
このエストロゲンが分泌される時期か、またはプロゲステロンが分泌される時期かで、女性のカラダや精神状態は大きく変化します。
プロゲステロン分泌の時期では、機能性低血糖症を引き起こしやすいため、不快なPMS/PMDD症状が発現しやすくなるのです。

まずPMS/PMDD症状の定義を簡単に説明すると、月経が始まる3~10日前ころから生じる精神的そして肉体的な症状で、月経が始まると症状は軽くなったり無くなります。
女性ホルモンのプロゲステロンが分泌される黄体期(=基礎体温での高温期)のみに、PMS/PMDD症状がでることが特徴です。
PMS/PMDD症状とプロゲステロンには、大きな関連性があるという事になりますね。

正常な月経の場合では、月経が始まってから排卵日まではエストロゲンという女性ホルモンが分泌され、排卵してから月経が始まるまではプロゲステロンという女性ホルモンが分泌されます。
月経について詳しい説明はこちら

女性ホルモンのエストロゲンには、血糖値を下げる働きのあるインスリンの効き目が上がりやすくなり(=インスリン感受性が上がる)、血糖が低くなる作用があります。
インスリン感受性が良いという事は、簡単に言うと、毎日を肉体的にも精神的にも快適に過ごせるという事でもあります。

それに対してプロゲステロンは、インスリンの効きが悪くなり感受性が低下し(=インスリン抵抗性が上がる)、血糖が上がりやすくなる作用があります。
つまりインスリン抵抗性が上がるという事は、「機能性低血糖症」に陥りやすいという事でもあり、PMS/PMDD症状や様々な不快な症状を引き起こす頻度が高くなるという事になります。
機能性低血糖症の様々な症状についてはこちら

月経→排卵日エストロゲンインスリンの効きが良い血糖は低下
排卵日→月経プロゲステロンインスリンの効きが悪い血糖が上がりやすい

インスリン抵抗性が上がるという意味は、インスリンの作用が十分に働かず、糖が細胞に取り込まれにくい状態を指します。
月経から排卵日頃までのエストロゲンが分泌される時期では問題なくても、排卵日から月経の時期にはプロゲステロンの影響でインスリンの効き目が悪くなり、膵臓はたくさんのインスリンを分泌しなくてはなりません。
つまりインスリンの効き目が悪くなると血糖値は食後大きく上昇してしまい、その結果インスリンをもっと分泌するため、その後血糖値が急降下して下がり過ぎてしまう状態を「機能性低血糖症」といいます。

インスリンとは、ヒトのカラダで、ただ一つの血糖値を下げるホルモンです。
それに対して、血糖値を上げるホルモンは7種類もあります。
その中でも副腎の髄質という場所から分泌されるカテコールアミンというホルモンが、精神的そして肉体的な様々な不快症状出現に最も悪影響を及ぼします。
とくに生理前のイライラが気になる女性が非常に多いですが、これは攻撃ホルモンと呼ばれるアドレナリンが関係します。
生理前のイライラについてはこちら

そして「インスリン」は、別名「太るホルモン」とも呼ばれます。
インスリンには脂肪を貯め込む作用があるため、月経前のプロゲステロンの影響が強い時期にはインスリンがたくさん分泌されせっせと脂肪を取り込みますから、女性にとっては太りやすい時期になります。
この時期にせっせとダイエットをしても、失敗に終わります。
ダイエットは月経が終わったころから、つまりインスリン感受性が良いエストロゲンの時期にするのが肝心です。

ダイエットの図

一般的にはプロゲステロンが脳内のセロトニン分泌量を低下させる作用があるために、PMS/PMDD症状を引き起こすと指摘されていますが、まさに生理前になると「憂うつになる」といった症状は説明できますが、その他の様々な症状、たとえばイライラや疲労感、過食症状などはセロトニン分泌低下だけでは十分な説明ができません。

月経周期とインスリン抵抗性の関連性について調べた研究では、プロゲステロンがインスリン抵抗性を上昇させるといった報告がされています。
そのため糖尿病に罹患している女性では、月経周期によって血糖が大きく変動する場合もあります。
でも、たとえ糖尿病に罹患していない、一般的に「健康」とされる女性でも、たとえプロゲステロンのインスリン感受性への影響は小さな変化であっても、「隠れ貧血」と重なると、非常に強いPMS/PMDD症状として現れることを是非知ってください。