クリニック・ハイジーアは、PMS/PMDDを根本治療

鉄不足がPMS/PMDDの原因!!「鉄」にはいろんな種類があります。

私たち月経のある女性は、原則的に鉄欠乏性貧血であることはご説明しました。
鉄の補給は、PMS/PMDD症状の治療のみならず、女性の美しさにもダイレクトに影響しますから、積極的に補給して欲しいミネラルの一つです。

でも、鉄ならなんでも良いという訳にはいきません。
鉄には3種類あって、カラダに良い鉄と悪い鉄があります。

鉄は大きく分けて有機鉄と無機鉄に分けられますが、無機鉄はいわゆる鉄クズと同じで体にとっては危険な鉄です。 
安全で吸収率が高いのは、有機鉄の中でもたんぱく質と結合したヘム鉄で、動物性の肉や魚に多く含まれます。 
また、非ヘム鉄は吸収過程で胃酸の影響を受けやすいため吸収率が低く、場合によっては体にとって危険な活性酸素を発生させます。

有機鉄 ヘム鉄 吸収率は、10~30%


非ヘム鉄 吸収率は、5%以下
  • 穀物
  • 野菜
  • 果物
無機鉄 吸収率は、5%以下
  • 金属

私たち人間は雑食動物で、植物性食品や動物性食品を食べます。
平均的には、「ちゃんとした」栄養価の高い食事をとると、1日に10㎎ほどの鉄を摂取しできます。
でも消化管から吸収されてカラダの中に取り込めるのは、だいたい1㎎ほどです。
鉄は非常に吸収が悪いので、たったの10分の1しかカラダには吸収されないのです。

植物の中に含まれる鉄は、非ヘム鉄と言って、ほとんどカラダに吸収されることができないのです。
そのため、ホウレン草やプルーンには鉄が豊富に含まれていることは間違いないのですが、ほとんど吸収されないため、PMS/PMDDが良くなるなど、鉄欠乏性貧血が治ることは期待できません。
ポパイがホウレン草の缶詰を食べると、筋肉マンマンになる米国キャラクターがありましたが、あれはイメージに過ぎません。
なぜかというと、穀類や豆類などに含まれるフィチン酸は、鉄分やカルシウムと結びつくことで不溶性の成分へと変化するため、腸での吸収が妨げられます。
またプルーンにも鉄が豊富に含まれていますが、ペクチンという固い食物繊維の殻に包まれているため、人間はペクチンを消化できませんから、たとえ鉄が多くてもそのほとんどが吸収できないのです。
従来の栄養学では、食品中の鉄含有量のみが強調され、鉄の吸収量は全く考慮されていません。 鉄分の補給にはプルーンが良いというのも、大きな誤解です。

それではプルーンや野菜を食べても無駄なのではないかというと、そんなことはもちろんありません。
フィチン酸は鉄の吸収には不向きですが、デトックス効果(=解毒作用)があります。
水銀や鉛などの有害ミネラルや他の有害物質と結合して、便と一緒に体外に排泄を促してくれます。
繊維質が豊富ですし、果物や野菜にはビタミンなど微量栄養素も含まれていますから、積極的に食べてくださいね。

気を付けてほしいのは、無機鉄です。
安価で市販されていて気軽に手に入る「鉄のサプリメント」は、無機鉄を材料に使っているものが多いからです。
無機鉄とは金属そのもので、言ってみれば「鉄クズ」です。
金属がむき出しの状態ですから、当然カラダにとっては「毒」です。
無機鉄の摂取は、ラジカル反応を起こし(ヒドロキシカルラジカルという活性酸素=悪い酸素。老化や病気の原因を発生させる)となり胃腸障害を起こします。

また、病院で処方された保険適用の鉄剤を飲んで、便が真っ黒くなったり、胃痛やムカつきなどの症状がおこった経験はありませんか?
いわゆる「鉄剤」は主にクエン酸第一鉄を材料に使っているものがほとんどですが、これは胃酸の影響を受けやすく、腸から吸収しにくくされてしまうため、ほとんどがそのまま便から排泄されるからです。
そして、胃痛やムカつきの原因は、クエン酸第一鉄が胃酸と反応し一部が無機鉄に変わってしまうため、胃がただれて炎症をおこすからなのです。

鉄には、大きく分けて「ヘム鉄」「非ヘム鉄」「無機鉄」と3種類ありますが、ヒトの体にとって相性の良い、吸収しやすい鉄は、ヘム鉄です。
ヘム鉄は動物性のたん白質に包まれた鉄で、もっとも吸収に優れ、安全な鉄です。

ヘム鉄と非ヘム鉄の吸収率比較

ヘム鉄の吸収に関する研究報告はたくさんありますが、いずれも、非ヘム鉄と比較してヘム鉄は吸収率が5~6倍高いことが報告されています。

各食品中の鉄吸収率

明らかなPMS/PMDD症状があるにも関わらず、一般の病院で貧血検査などを受けてもヘモグロビン値が基準値内に入っていれば「異常なし」と言われてしまいます。
PMS/PMDD症状を引き起こしているそもそもの原因が鉄欠乏性貧血です。
鉄欠乏性貧血の治療はあくまで貯蔵鉄の改善が治療のゴールであり、血清フェリチン値の正常化(少なくとも、>50)が目標です。

鉄の補充は、鉄分を多く含有する食品を積極的に食べることも大切ですが、やはりそれには限界があります。
たとえば、鉄を多く含んでいる乾燥ヒジキで約180g、ホウレン草では約770gを食べて、やっと鉄は100㎎を稼げます。
でも上記のグラフのおり、無機鉄の吸収率がおよそ1~5%であるため、どんなにたくさん食べても約1~5㎎でしかありません。
鉄欠乏性貧血でPMS/PMDD症状が強い女性では、ヘム鉄のサプリメントを補充する方が、はるかに現実的であり、実際には安上がりなのです。
鉄の小腸からの吸収にはビタミンCが必要不可欠ですから、一緒にビタミンCの補給も大切です。