クリニック・ハイジーアは、PMS/PMDDを根本治療

PMS/PMDDとは?標準治療としての月経前症候群の診断・治療・管理

最近になって日本でも、PMSの症例が多く報告されるようになりました。
しかし、欧米のPMSの定義、発症頻度、出現症状の頻度、治療方法は、我が国日本とは大きく異なっています。
対象症例の症状の消失については「月経発来とともに減退する」症例を含み、厳密には日産婦の定義「月経発来とともに消失するもの」とありますが、それよりも実際には下記のとおりACOG(American College of Obstetricians and Gynecologists practice bulletin のPMS診断基準を用いていることが多いようです。
ACOG practice bulletin. Premenstrual syndrome. Int J Gyaecol Obstet 2001:73:183-191

PMSの診断基準(ACOG practice bulletin 2000)

  1. 過去3階の月経周期において、月経前の5日間に以下の身体症状または精神症状の少なくとも一つが存在する。
    情緒的抑うつ、怒りの爆発、いら立ち、不安、混乱、社会からの引きこもり
    身体的乳房圧痛、腹部膨満感、頭痛、四肢の浮腫み
     
  2. これらの症状は月経か死後4日以内に軽快し、13日目まで再発しない。
  3. これらの症状は、薬物療法、ホルモン内服、薬物あるいはアルコール使用によるものではない。
  4. 症状は、次の2周期の前方視的な記録によって再現している。
  5. 社会的あるいは経済能力のハッキリした障害が認められる。

Mortola et alの診断基準をもとにACOGのPMS診断基準が作られていますが、Mortlaの診断基準5の一部が除かれているため、下記にその部分を示します。
Mortola JF, Girton L, Beck L, Yen SSC. Diagnosis of Premenstrual Syndrome by a Simple. Prospective, and Reliable Instrument:The Calendar of Premenstrual Experiences. Obstet Gynecol 1990;76:302-307

ACOGの診断基準に示されていないMortolaらの診断基準(1990)

  • 社会的あるいは経済的能力のハッキリした障害が認められる。
  • 結婚生活あるいは人間関係における不和がその相手により確認される。
  • 育児における困難。
  • 職場または学業成績の低下、欠席、遅刻、欠勤
  • 社会的孤立の悪化
  • 法律的なもめごと
  • 死の願望
  • 身体症状の治療を希望している。

またACOGは「13日目まで再発しない」としていますが、原案であるMortola et alは、「12日目まで再発しない」と記載されています。
PMS症状の原因が未だにハッキリ分かっていないため、これらの症状や診断基準は判断の一つの目安になります。

この章では、日本産科婦人科学会のPMS標準治療について解説をしていきます。
主として、日産婦誌61巻12号:2009年12月より引用しています。